↑↑これ、めっちゃ面白そうなんですけど。東京かぁ~~。↑↑

戦略的にWebサイト改善を行うための簡単な施策整理術

改善施策の整理


サイト改善はその施策を整理するだけで簡単に戦略的に行えるようになります。また整理を行うことで、施策に偏りがないか?手つかずの領域はないか?優先順位は間違っていないか?予算の使い方は正しいか?など全体を見渡して考えたり判断できるメリットもあります。

下記の記事をお読みいただいた方は、自社のWebサイトは何を獲得するために運営していて、訪問者は何を目的にどのような手段で訪問するかが整理できたと思います。

Web担当者がまず最初にやるべき自社サイトの本質整理
https://h2ia.blogspot.jp/2016/10/web.html

今回はそこからもう一歩進めて、サイトの改善施策の整理術を紹介したいと思います。


サイト改善とは何の改善なのか

まず最初に、サイト改善とは具体的には何の改善なのかを確認しておきましょう。



上記の図は、代理店やコンサル、制作会社ではおなじみのものなので、似たようなものを見たことがあるWeb担当者も多いかと思いますが、復習としてお付き合いください。

一番左がサイトへの訪問数で、右に向かってサイト滞在時間の経過となり、一番右が企業の目的を達成してくれた訪問数(コンバージョン数)となります。

例えば、1日に100人の訪問があったとして、コンバージョンとなるお問い合わせが5人からあったとすると、95人が途中で離脱しており、コンバージョン率は5%となります。

当たり前ですが、コンバージョン数を増やすことが最終的な目的となります。
そしてコンバージョン数を増やすために訪問者数を増やし、コンバージョン率を向上させることが目標となります。

ここで気をつけなければいけないのが、目的と目標の違い
当初の目的にどれだけ近づけるかは目標をどれだけ達成できたかで決まります。言いかえれば目的とは向かう先としてかかげておくもので、目標は日々取り組むことで達成していくものです。

つまり、目的であるコンバージョン数は期間と具体的なコンバージョン数を決めて固定しておくべきで、目標となる訪問数(流入数)やコンバージョン率は日々取り組むべきものとなります。

ですから改善施策は、訪問数(流入数)増加とコンバージョン率向上のための改善ということになります。

改善施策は多くの手法が存在していますが、分類すると基本的には訪問数増加とコンバージョン率向上の2つしかないと理解しておくことが重要です。

○訪問数向上施策
仮にコンバージョン率が固定の場合、訪問数が倍になればコンバージョン数も倍になるというもの。検索エンジンの検索結果に表示されやすくしたり、広告を出稿したりすることで流入数を増やす。

○コンバージョン率向上施策
仮に訪問数が固定の場合、コンバージョン率が倍になればコンバージョン数も倍になるというもの。コンテンツやナビゲーションなどで回遊性を高め離脱を防ぐことでコンバージョン率を高める。

さらに、コンバージョン率については、下記の2つに分類することができます。

○離脱率の改善
問い合わせページに行くまでや、購入手続きを開始するまでなど、アクション直前までの離脱を減らす改善。

○アクションフローの改善
問い合わせフォーム画面を開いてから完了するまでなど、アクション中の離脱を減らす改善。

この2つを分けて置く理由は、2つの施策内容が全くことなるという点とアクションフローの改善が見落とされやすかったり後回しにされやすいという2点からです。

改善施策の整理


内部的改善と外部的改善

改善目標が明確になったところで、次は施策を誰が主体となって実施するかを明確にしておきましょう。

主体とは、誰が施策内容を考え検証するのかということです。実作業は外部パートナーに頼ることが多いと思いますが、施策の立案や結果の検証は内部で行う場合は「内部的改善」、そこも外部に頼る場合は「外部的改善」と呼びます。それぞれにメリットとデメリットがありますので、整理してみましょう。

内部的改善
○メリット
社内で考えて実施していくので改善具合を肌で感じられるだけでなく経験や知識として社内にナレッジを溜めていける。実作業はパートナーにお願いする場合でも、パートナー会社の善し悪しが判断できるようになる。
○デメリット
試行錯誤しながら進めることも多く、ある程度のナレッジが溜まるまでは成果がでにくい。場合によっては専門家の雇用が必要になる。

外部的改善
○メリット
専門家に任せるため、効果が直ぐにでやすい。良いパートナー企業にであえると費用対効果もしっかりと考えてくれるため、効率的な改善が行える。
○デメリット
効果をお金で買うため、より大きい効果を得ようとするとその分のお金がかかり、やめると効果もなくなる場合もある。社内にナレッジが溜まらないので外部に依存し続ける必要がある。悪いパートナー会社に騙されていても気づきにくく、パートナーの善し悪しの判断もできない。パートナー会社が提案してこない部分については問題に気づくことができない。


理想的なのは、専門家を雇用して内部的改善を多く取り組む方が長期的にもコスト的にも良いのですが、組織的にも時間的にも難しいのが現実でしょう。

ただ、「主体」は内部なのか?外部なのか?という視点で現在行っている施策を分類してみることはとても重要です。

6つに分類される改善施策

このように、「訪問数向上」、「離脱数の改善」、「アクションフローの改善」の3つを更に「内部的改善」と「外部的改善」に分けることで改善施策を6つにわけることができます。

一度、自社で実施している施策を全てこの表に入れてみてください。

改善施策の整理


すると全体的にバランスがとれているのか、外部パートナーに依存しているのか、手つかずの領域があるのか、などいろいろと見えてくると思います。

○内部的改善に偏っている場合
社内にナレッジが溜まることは良いことですが、テストや調査などを外部に依頼することで気付いていなかった課題を見つけたり、今まで実施してきたことが正しかったかどうかの判断ができるようになります。外部パートナー会社に頼るべき領域がないか検討しましょう。

○外部的改善に偏っている場合
専門的に的確に迅速に改善が行われていると思います。しかし指示したこと意外に課題はないか、外部パートナーのスキル・経験不足や手抜きをされている可能性がないかなどの不安があります。少しずつでもいいので内部での判断能力を高めていきながら、新規の外部パートナーに提案をもらうなどして現状パートナーに問題がないかを検証しましょう。

○訪問数向上に偏っている場合
離脱数が多い状態で訪問数を増やすと、再訪問率(リピート訪問率)の低下が懸念されます。多少は訪問数向上施策を抑えてコンバージョン率向上にも力を入れるようにしましょう。

○コンバージョン率向上に偏っている場合
サイト改善の初期段階ではコンバージョン率向上から取り組むのが王道です。しかし訪問数を増やそうと広告利用を始めると、今まで行ってきた改善が通用しない訪問者が増える可能性もあります。信頼獲得に影響しそうな課題の改善が終わった段階で、訪問数向上の施策も取り入れながらコンバージョン率向上の改善に取り組むようにしましょう。また、ある程度の訪問数がなければコンバージョン率も正確に計測できない可能性もあります。

まとめ

現状施策を分類するだけでも、自社サイトが何に強くて何に弱いのかが見えてきます。また何に力を入れて行くかも見えてくると思います。
表に現状の施策を入れてみるだけでなく、現状の自社サイトや自社運営組織ではどのように施策に力を入れて行くのが理想なのか、理想的な表をつくってみることも大切です。

また、戦略や施策立案をパートナーに任せているのに下記のような図を一度も見たことがないようでしたら、業者の選定し直しを検討した方がいいかもしれませんね。
訪問者数とコンバージョン数、コンバージョン率の関係(CV CVR)


↓頭を使った後は脳に糖分補給!!

0 件のコメント :

コメントを投稿